教育・学校向けSNSのEdmodoとClassDojoを試してみる
2014/09/25
みなさん、こんにちは!
米国で新学期の準備が行われる8月下旬に、米国App Storeの教育カテゴリのランキング(iPad)を見ていたら、こんな感じになっていました。
■ 2014年8月29日 米国App Storeの教育カテゴリのランキング(iPad)
順位 | アプリ名 | 概要(ざっくり) |
---|---|---|
1 | Elevate – Brain Training | 脳トレアプリ |
2 | iTunes U | 教育動画視聴アプリ |
3 | Edmodo | クラス内コミュニケーションツール |
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6 | ClassDojo | クラス内コミュニケーションツール |
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8 | ClassDojo for Students | 上記ClassDojoの生徒向け |
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18 | Khan Academy | 教育動画視聴アプリ |
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3位、6位、8位にランクインしているEdmodoとClassDojoは、米国で人気のクラス内コミュニケーションツールです。
■ Edmodo
Edmodo | 一緒に学ぼう | サインアップ, ログイン
■ ClassDojo
ClassDojo
Edmodo、ClassDojoとは
EdmodoとClassDojoは、どちらも学校のクラスでの利用を念頭に置いたクラス内コミュニケーションツールです。
米国で新学期が始まる8月下旬から9月にかけて、アプリのダウンロードがぐんと伸びるので、ランキング上位に入ってくるわけですね。
EdmodoとClassDojoに共通した特徴は、「先生」「生徒」「親」の3者がシステムにログインし、クラス内でメッセージをやり取りできる点です。
特に、「親」をしっかりと巻き込んでいるところがいいですね。
これにより、先生から親に同報的に情報を伝えることもできますし、親から先生にダイレクトにメッセージを送って子どもの様子を聞いたり相談したりすることもできるわけです。
それらが、時間や場所の制約を受けず、いつでもどこでも行えるというのは素晴らしいことだと思います。
さて、細かく見てみると、EdmodoとClassDojoの相違点は、Edmodoは高学年向きで、ClassDojoは低学年向きだという点に気付きます。
Edmodoは、メッセージ交換だけでなく、資料の閲覧や、宿題の提出、ミニテストといった高度な機能を備えています。
ルック&フィールは、おなじみのFacebookのような感じです。
一方、ClassDojoは、生徒の出欠をとったり、行動をほめるといった用途に絞って作られています。
子どもたちに大人気のディズニー「モンスターズ・インク」のような雰囲気といえば、わかりやすいでしょうか。
同じクラス内コミュニケーションツールといっても、EdmodoとClassDojoでははっきりと性格が違います。
このように、学年ごとに異なるツールが発明され、実際に使われていることも素晴らしいことだと思います。
■ EdmodoとClassDojoの比較
名称 | 対象学年 | できること | 見た目 |
---|---|---|---|
Edmodo | 小学校高学年~高校 | メッセージ、宿題、ミニテスト、投票など | Facebook風 |
ClassDojo | 小学校低学年 | メッセージ、出欠、ほめるなど | モンスターズ・インク風 |
米国と日本に見る学校と家庭のコミュニケーション方法の違い
ここまで、米国で人気のクラス内コミュニケーションツールEdmodoとClassDojoをご紹介してきました。
さて、ここから下は雑感です。
米国では、先生から生徒や親に情報を伝える際、インターネットを用いることがかなり一般化しています。
たとえば、新学期のはじめに用意する学習用品は、親が学校のウェブサイトを見て自分で揃えないといけなかったりします。
そういったことが日常化しているため、EdmodoやClassDojoといったクラス内コミュニケーションツールがすんなりと社会に受け入れられ、活用されるのだと思います。
一方、日本に目を向けると、近年、ホームページやブログが充実したり、授業参観の回数が増えたりして、学校の開放というか、教室の「見える化」というか、そういったことが意識されていると実感できます。
親の立場からすると、「うちの子供は学校でどんな様子だろうか」「いじめられていないだろうか」といった漠然とした不安が常にありますので、そういう「学校の中を見る」機会を増やしてもらえるのはありがたいことです。
その方向をさらに推進して、学校とのコミュニケーションの方法をもっとデジタル化してもらえると、さらにありがたいと思います。
親が時間と場所の制約を受けずに子供の成長を見守れる環境づくり
個人的には、先生との個人面談の方法としてSkypeを選べると嬉しいですし、毎日大量にプリントを配布されても読めないから、大切な情報は学年ごと、クラスごとにカレンダーアプリか何かにまとめておいてスケジュールを共有してくれればと思います。
日本のITインフラというのは、本当に素晴らしいと思います。
こんな高速なネットワークに国中どこからでもつながるというのは、なかなかないレベルです。
にも関わらず、親と学校のデジタルなつながりが災害時の同報メールだけというのでは、ややさびしいですよね。
国内でもEdmodoやClassDojoのようなクラス内コミュニケーションツールが早く普及して、親が時間と場所の制約を受けずに子供の成長を見守れる環境が整うといいなと思います。
今日は以上です。