【連載】iOS/Androidアプリ開発入門「サーバ連動アプリを開発しよう!」 (1) 開発環境の構築
2015/03/12
みなさん、こんにちは!
これから数回に分けて、iOSとAndroidで本格的なアプリを開発してみたい方向けに、入門記事を書いていきます。
本格的なアプリを開発するためには「何を知っておかなければならないか」「何を勉強すればいいか」を中心に書いていきたいと思います。
また、アプリの開発現場で「本当によく使われる頻出単語」をどんどん書いていこうと思います。
知らない単語を調べて試して吸収していくだけで、開発現場に出ても困らないレベルの実務知識が身につくはずです。
反対に、プログラムの書き方や、マシンの設定方法など、Googleで調べればすぐに出てくる類の手順はここには書きません。
対象読者は、アプリ開発の入門書を1〜2冊読んで、iOSやAndroidの簡単なアプリが作れるようになった人です。
能書きはこのくらいにして、早速はじめていきましょう!
サーバ連動アプリ開発のための開発環境を整える
まず、アプリの開発環境を整えます。
このあたりの作業をしっかりやっておくと、後々、開発効率が大きく上がります。
(1) 統合開発環境
- Xcode(iOS用)
- Android Studio(Android用)
こちらはおなじみですよね。
Androidについては、Eclipseでも構いませんが、Android Studioのほうが新しいツールで、より使いやすいと感じています。
(2) バージョン管理ツール
Gitはご存じですか? もし使ったことがなければ、今すぐ使い始めてみてください。
Gitは、ソースコードの「バージョン管理」を行うためのソフトウェアです。
複雑なアプリを開発・保守するときは、ソースコードのバージョン管理が欠かせません。
特にチームで開発するときはバージョン管理が必須となります。
上記XcodeとAndroid Studioは、インストールした時点でGitでバージョン管理ができるようになっています。
Gitを自分のPCに導入し、add, commit, push, pullの4つの基本コマンドを覚えましょう。
また、出来る人はGitHubに自分のアカウントを作り、リモートでソースコードを管理しましょう。
(3) ライブラリ管理ツール
CocoaPodsおよびGradleは、「ライブラリ管理」と「ビルド」のためのソフトウェアです。
いずれもアプリ開発者必携といっていいと思います。
本格的なアプリ開発では、すべてのコードを自社で書くのではなく、外部ライブラリを導入して工数を下げるのが一般的です。
ライブラリ管理ツールを導入すれば、使いたい外部ライブラリの名前とバージョンを1つの設定ファイルに書くだけで、一括で外部ライブラリを導入できるようになります。
CocoaPodsは、自分でPCにインストールする必要があります。
Gradleは、標準でAndroid Studioについてきますので、そちらを使用します。
(4) 定番ライブラリ
- AFNetworking(iOS用)
- Retrofit(Android用)
いずれも、サーバへのネットワークアクセスを簡単にしてくれる定番ライブラリです。
サーバから画像を読み込んだり、サーバに処理を依頼したりといった定型的な処理については、世界中の開発者が愛用している外部ライブラリを使うと良いでしょう。
上記2つのライブラリは、数多くのアプリで使用されており、信頼できるものです。
他にも定番と呼べるライブラリがありますので、必要に応じてネットで調べて導入してみるとよいでしょう。
(5) ローカルサーバ環境
XAMPPは、PCにインストールするだけでPCがPHPサーバに早変わりする、すぐれたソフトウェアです。
実力のある方は、XAMPPではなく、自分で開発用サーバを構築してみたり、VMをインストールしてもいいでしょう。
また、PHPではなく、RubyやJavaでサーバサイドを開発することもできます。
自分にあった言語と開発環境を導入してください。
(6) MVCフレームワーク
Cake PHPは、PHPでの開発を効率化してくれるMVCフレームワークの1つです。
MVCフレームワークを使うことで、生のPHPでプログラムを書く場合とくらべて、品質の高いプログラムを楽に書くことができるようになります。
本格的なアプリ開発を行うときは、サーバ側にも何らかのフレームワークを導入するのが一般的で、生のPHPでプログラムを書いていくのは、高い性能を求める場合等に限られます。
Cake PHPは、国内で人気が高く、日本語の情報が多いためおすすめできます。
もちろん、RubyやJavaを使うときは、それぞれにあったフレームワークを導入してください。
第1回のまとめ
本格的なアプリ開発を始めるため、以下の開発環境を整えましょう。
- 統合開発環境
- バージョン管理ツール
- ライブラリ管理ツール
- 定番ライブラリ
- ローカルサーバ環境
- MVCフレームワーク
本日は以上です。
連載目次
iOS/Androidアプリ開発入門「サーバ連動アプリを開発しよう!」
(10) 開発の旅をうまく乗り切る(最終回)
(9) バックグラウンドでメール送信
(8) サーバの監視とデータのバックアップ
(7) リモートサーバ(本番環境)の構築
(6) ローカルでの単体・結合テスト
(5) コントローラーとビューの実装
(4) モデル実装
(3) API実装
(2) 画面設計・データベース設計・API設計
(1) 開発環境の構築